エレベーターまで急いだ。

時間は7時半過ぎか…
大分遅刻だな。


レストランに入ると、親父が目に入った。
親父の向かい側には女性が2人居る。
たぶん親父の目の前に座っているのが、優さんだろう。


「ごめん、父さん遅れた…」
親父と優さんがこっちを見る。

「まったく、遅いぞ」
「いいのよ。絋希くんは部活で忙しいんだから」
「いえ、約束していたのにすみません。…こちらが静夏ちゃんですか?」
自分の名前に反応したのか、勢いよく振り返った…。

「「あ!!!」」
そいつは、この前のマグカップの奴だった。

俺はそいつと挨拶をした。
そいつの前の空いている席に座った。

親父たちがあまりにも重要な話を聞かないので、俺が言うことにした。
「静夏ちゃんは父さんたちの結婚に賛成?それとも…反対?」

そいつに皆の視線が集中した。