「すみません。お怪我はないですか?」 「怪我はしてないんですけど…。マグカップが…。」 私は床に目を向けた。 「本当にすみません。新しいの買いますね」 「い、いえ。まだ買ってないんです。セットだったので迷ってたんです。」 「そうだったんですか。少し待ってていただけませんか?」 「えっ。…はい」 そう言いうと、片方しか入ってない箱を持って行ってしまった。 あの人値段見てたっけ…。 なんなに高いのに大丈夫かな…。