千葉が取り出したのは生徒手帳だった。
中身を見ると

BランクだったのがXランクになっていた。

「せいぜい頑張って働けよ」

土田が言う。

「僕たちが君達の直属の先輩になるみたいだよ」

向田が言う。

「因みに…」

倉崎がポケットから生徒手帳を出す。

「俺も町での功績が認められてXランクに上がりました!」
「へぇ。やったな」
「もう無茶はしないでよ?」

由井が言う。

「じゃ、お邪魔虫は退散しますか」

千葉達は部屋を出る。
部屋には狩野と由井だけが残った。

「…色々ゴメンね」

由井が謝る。

「大丈夫だよ。由井が無事ならね」
「…ありがとう」

二人は同時に笑う。

その笑い声は誰よりも綺麗に聞こえた。