「この前変わった夢を見たんだ」 少女がふと思い出したように口を開いた。 といっても少年は読書、少女は携帯ゲーム、とそれぞれ別の事をしているので他愛のない話をただ繰り返しているだけのようだ。 「ふーん、どんな夢?」 目線を本に向けたまま少年が尋ねる。 「私が見たこともない人が夢に出ててきて、その人が私に"あなたの命より大事なものは何だ"って聞いてきたの。私がその……色々と大切なもののことを話していたら今度は"もし、それを本当に望ならあなたの命と取り替えようか"って言ってきて……。」