「見つけた、俺のお姫様。」
「た・・く?」
「お前ドレスのくせに、足速すぎ。ちょっと見失ったじゃん。」
「ごめん、いきなり・・」
「何ともない?」
「あっうん。大丈夫。」
体を離し、向き合うと愛美がにこっと笑った。
愛美の行動はいつも突然だな。
振り回されっぱなしだ。
でも、周りに誰もいなくて安心した。
愛美はすごくモテる。
本人は自覚してないけど。
今日だって、周りからの視線に気づいてたか?
ドレス姿の愛美は、すごく綺麗でびっくりした。
2人きりだったら抱きしめてた。
だから、周りに男がよらないように、近寄るなオーラを出してたんだ。
でも、なかなか上手くいかなかった。

