「山岸君?」
焦る気持ちを抑えながら、今度は少し強めに呼び掛けてみた。
そして。
返事のかわりに私に聞こえてきたのは……山岸君の寝息だった。
ドキドキと鳴っていた心臓の音が一気に小さくなっていく。
まさか、話してる途中に寝ちゃうなんて。
だけど今日、色々と疲れたんだろうな。
私はそう自分を無理矢理納得させて眠ることにした。
山岸君の話の続きは気になったけど。
それを考えると少しドキッとしたけど、山岸君の寝息を聞いているあいだに私も夢の世界へ旅だった。
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