それから1年後、 あたしは20歳になっていた。 専門学校を卒業して あの美術館で受付をしていた。 絵は館長さんとの約束通り 何枚か描いていた。 何枚描いても ケイさんと見たあの夕日 以上の絵は描けなかった。 ケイさんには 一度も会っていない。 正直、あの日のすべてが 夢だったのかもと思い始めてる。