初めは怒りでいっぱいだった心(こころ)が、ここに来るまでにだいぶ落ち着いていた。 …今なら聞ける。 僕は心に近づいた。 「心」 「ん?」 「聞きたいことがある」 「……」 いつもなら、なんだよ?なんて笑って振り向く心が、今は僕の方も見ない。 「…楓のことだ」 「!」 僕の脳裏には、楓の泣き顔がフラッシュバックしている。