君の隣~サッカーボールを追いかけて~

「修斗、待ってよ!」


私の声も虚しく、修斗はどんどん歩いて行く。


私は小走りになりながら、一生懸命ついて行った。


修斗はグランドに出ると、部室に入って行く。


しばらくすると、練習着に着替えて外に出て来た。


手にはサッカーボール。


「修斗、練習するの?」


「ああ」


短く答えると、グランドに足を踏み入れた。


「修斗・・・」


ゴールに向かって、何本もシュートを打つ。


「あー!」


ゴールポストに当たるたび、修斗が叫ぶ。


悔しかったんだよね。


今日負けて。