帰りのホームルームを終えて、家に帰る。


「なんか不思議だね。部活ないって」


修斗と廊下を歩きながら、なんだか妙な違和感に襲われた。


「そうだな。今まで部活一色だったし」


「うん。あっ」


購買で今日のスポーツ新聞を見つけて広げてみる。


別に新聞を売ってるわけじゃなくて、生徒がいつでも読めるようにって置いてあるだけ。


「修斗載ってる」


新聞の一面には、ゴールを決めて喜んでる修斗の姿がアップで写っていた。


「あっ、見てこれ」


「ん?」


新聞を広げてる私の後ろから、修斗が覗きこむ。


「陽介じゃん」


修斗と同じ時期にリハビリに通ってて、それで私に告白してきた陽介さんが、バスケットボール日本代表のユニフォーム姿で写っていた。


「代表、選ばれたんだね」