胸に輝く金色のメダル。


選手は皆、誇らしげにそのメダルを首から下げていた。


「修斗、おめでとう」


「サンキュ、里穂」


修斗とゆっくり話せたのは、ホテルに戻ってから。


くしゃくしゃと私の髪をなでる。


「えっとそれから、お疲れ様」


「里穂もな。3年間マネージャーお疲れ」


「ありがとう、修斗」


これから修斗は、プロの道を歩んでいく。


「俺、頑張るから。プロでも負けないように」


「うん。修斗がサッカーやめるまで、私はずっとずっと応援するよ」


そっと手に触れると、ギュッと握り返してくれた。


温かい修斗の手。


これから修斗はみんなより少しだけ、先に大人になる。