山本君がボールを入れ、修斗が受ける。


そこで試合終了を告げるホイッスルが、空高く響いた。


「勝った!」


みんなみんな、肩を抱き合って喜んだ。


ピッチの上でも、選手が抱き合って喜んでる。


「おめでとう、修斗」


遠くて聞こえるはずないのに、思わず声を張り上げてしまった。


ずっとずっと、修斗を見てきた。


楽しいときも、辛く苦しいときも。


だからかな、涙が溢れ出して止まらなかった。


優勝インタビューが始まる。


最初は山田先生。


それが終わった後に、キャプテンの修斗が呼ばれた。


スタジアムの大型モニターに、修斗の顔が映る。


その顔は、とても晴れやかだった。