君の隣~サッカーボールを追いかけて~

「ねぇ、修斗」


「なに?」


「期待されるのって、大変じゃない?」


ポツリと呟いた言葉に、修斗がフッと短く息を吐いた。


「俺は、嫌いじゃないよ。期待されること」


「そうなの?」


思っていた答えとは違う答えが返ってきて、修斗の方に急いで顔を向ける。


「どうして?」


期待って、なんか疲れるものだと思ってた。


人に注目されて、常に見られてて。


「期待されるのが好きとは言わないけどさ。でもその期待が、自分の力になってると思う。恥ずかしいプレーは出来ないし、それがいい緊張感を保ててると思うし」


「そっか」


「それに、俺に一番期待してるのはお前だろ?」


修斗の指が私の前髪を掻き上げ、その指が頭の辺りの髪を通ってスルッと抜けた。


「いや、期待とはちょっと違うか」