ゆっくりと修斗の胸に手を当てる。


さっきと同じように、ドクンドクンと心地よい音が聞こえる。


ドクンドクン・・・ドクンドクン・・・


手を通して、修斗の心が流れ込んでくる。


「約束、守ってくれるの?」


七夕の日にした約束。


いつか、いつか俺たちが結婚出来ますように。


風船に書いて、空高く飛ばしたあの約束。


「たった4年だ。里穂が大学卒業したら、ちゃんと迎えに行く」


「うん」


「だから、それまでお互い頑張ろうな。全く会えなくなるわけじゃないんだし」


「うん」


この約束がある限り、私たちは大丈夫。


お互いの夢に向かって、真っ直ぐ進める気がする。