君の隣~サッカーボールを追いかけて~

「チャンスだと思う。大学はいつでも行けるんじゃないかって」


「なにも言えないって言ったくせに」


コツンとおでこ同士をぶつけられる。


「だって修斗の心臓の音、もう俺は決めてるぞって主張してるんだもん」


「フッ。里穂には、なんでも分っちゃうんだな」


軽く鼻で笑うと、修斗は目を閉じた。


「父さんも、母さんも、ちゃんと説得する」


「うん」


「俺は俺の道を信じて進む」


「うん。修斗なら大丈夫だよ」


お互いの手を絡めて、ギュッと握る。


「なんでだろうな。里穂が俺に大丈夫って言ってくれると、ほんとに大丈夫って気がしてくる」


「そう?」


「里穂が里穂自身に言う大丈夫は、全く信じてないけど」


修斗がハハって笑う。