赤いスパイクだと、勝率がいい。


修斗の出てる試合を見て、なんとなくそう思った。


そういえば、勝った試合って赤いスパイクだな~って。


「里穂ちゃん、行くよ」


「はい」


私たちマネージャーは、試合メンバー以外の部員とスタンドで応援。


「修斗、勝ってよ」


「当たり前だろ。こんなことで負けてられないし」


「狙うは?」


「総体制覇。当たり前なこと聞くな」


私の頭をグーでちょこんと叩くと、スパイクに履き替えてグランドに出た。


それを見届けて、私もスタンドに戻る。


「今日は絶好のサッカー日和ですね」


優実ちゃんがうーんと伸びをした。


「そうだね」