選手が入場し、エンジンが組まれる。


「あと、40分」


選手がポディションに散らばり、うちのチームからキックオフ。


すぐに修斗にボールが渡る。


「行け!修斗」


クルっとターンをしてディフェンスを抜いて、右足を振り抜いた。


ボールが、ゴール右隅に収まる。


悲鳴にも似た歓声が、私たちのスタンドから上がった。


それからは、徐々にうちのチームがボールを支配してきた。


一気にカウンター攻撃。


攻撃に集中していて守備が薄くなった相手陣地を、修斗がドリブルで駆け上がる。


サッと左サイドにボールを出し、そのまま修斗はゴール前に走り込む。


パスしたボールが修斗に返ってきて、そのまま修斗は足を振り抜いた。


「入った!」


後半も終了に近い時間、ダメ押しの2点目だった。


結局このまま、2-0で試合は終了。