君の隣~サッカーボールを追いかけて~

「修斗いつもでこピンする」


「まあ、里穂のでこがちょうどいい高さにあるからな」


「なんかズルイ。私も修斗のおでこにでこピンしたい」


「じゃあ、もし今日の試合負けたらやらしてやるよ」


フッと鼻で笑うと、修斗はピッチに出てアップを始めた。


それって絶対やらしてくれないってことじゃん、と叫びたくなったけどこんな公衆の面前で叫んだらヘンな子だと思われるからやめた。


だって、修斗勝つって言ったもん。


修斗が勝つって言ったら、必ずそうなってきた。


だから今日も大丈夫。


今日の対戦相手は、うちの学校と同じ県立高校。


うちの学校と同じでサッカーが昔から強く、サッカーの伝統校と呼ばれてる。


最近はどこの学校も力をつけてきてこの学校はあんまり目立たなくなっちゃったけど、今回は守備力がよくここまで勝ち上がってきた。


スタンドに行って、もう座っていた優実ちゃんの隣に腰を下ろす。


「そろそろですね」


「うん」