「変な顔」


あははと笑うと、修斗は翼部長のところに行ってしまった。


「もう、なんなのよ」


助けてくれたと思ったら、私を怒らせること言うし。


「でも・・・」


抱きしめて守ってくれたってことは、少なくても嫌われてないってことだよね?


というか、もし嫌われてたとしたら、いくら幼なじみだっていっても話したりしないはずだし。


てことは、ちょっとは期待してもいい?


「好き・・・」


誰にも聞こえないように口だけ動かして、コートを駆け回る修斗に向かってつぶやく。


その瞬間、修斗がゴールを決めた。


「やっぱり、カッコイイ」


今度は声に出てしまって、慌てて誰にも聞かれてないことを確認した。


今日の練習試合で印象に残ったこと。


修斗のゴールと、あのとき微かに赤くなった修斗の顔。