君の隣~サッカーボールを追いかけて~

連れて行かれたリビングは、なんだか雑然としていた。


読み終わったであろう新聞がテーブルの上にいくつも置いてあったり、床には雑誌が転がっていたりワイシャツなんかも落ちていた。


一人用のソファーに桜井君が座り、そのソファーの近くにある二人用のソファーに、私と修斗が座った。


「なんで俺たちが来たか分かるよな?」


「はい」


覇気のない声で返事をする桜井君。


「どうして、そんなことしたのか話してくれるかな?」


私のこの質問には、俯いて何も答えない。


「一ヶ月間対外試合禁止。これが、俺たちサッカー部に下された罰だ」


修斗の言葉に桜井君はハッとしたように顔を上げ、それからまた俯いてしまった。


「桜井君最近、部活に来なかったでしょ?どうしたのかなって思ってたんだよ」


「すみません」


「今一ヶ月練習試合が出来ないって、どういうことか分かるよな?」


「すみません」


桜井君の口からは、すみませんしか出て来ない。