君の隣~サッカーボールを追いかけて~

放課後の部活の最初に、山田先生から桜井君のことについて報告があった。


やはり部員の反応は様々で、怒る人もいれば選手権はダメだなという声も多少聞こえた。


こんな反応をされることは分かっていたけど、今までまとまっていたチームが簡単に崩れて行くのを見るのはやっぱり辛かった。


「みんな、聞いて」


先生の話が終わったあと、私はマネジャーを集めた。


3人の顔には、戸惑いの表情が浮かんでる。


「なんか、びっくりしたよね?」


3人の首が、一斉に縦に動く。


「選手権前には厳しい決定だけど、部員の中に一人でも選手権優勝を諦めていない人がいたら、私たちも諦めないで選手を応援しようね。これは、私からのお願い」


「はい」


「あとはさ、今まで通りマネジャーの仕事を一生懸命やること。いい?」


一人一人の顔を見ながら、真剣に話す。


「それからもう高校生なんだからこんなことないと思うけど、もし悪口とか言われて辛くなったら私のところに来ること。言い返してあげるから」


「はい」


ちょっとだけふざけてそう言ったら、やっと3人の顔に笑顔が見れた。