君の隣~サッカーボールを追いかけて~

「だから、行ってきなよ練習。プロの世界、見てきなよ」


「そうだな。でもさ、ほんとに神様が一人一人に才能を授けてるんだったら、生まれたときに紙にでも書いて身体に貼っといて欲しいよな」


「それじゃあ、つまんないよ。生まれたときから自分の道が見えてるなんて」


ブロックから、ピョンと跳び下りる。


「自分で見つけるんだよ、自分の道は。やりたいこと見つけて、それに向かって突き進む。間違ったら自分で気づくと思うし、気づかなければ誰かが教えてくれるから」


「誰かって、誰だよ」


「えっと、家族でしょ、友達、恋人・・・」


指折り数える。


「もしかしたら、苦手な人かもしれない。とにかく、生きてる中で出会う人全部だよ」


「そっか」


「才能って、いろいろあると思うよ。人に優しく出来るのも、才能だと思うし」


「そうだな。料理の才能とかよく言うけど、技術的なものが才能とは限らないしな」


「うん」


「なんか里穂ってさ」


「なに?」