君の隣~サッカーボールを追いかけて~

ほんの数センチだけど、修斗の方がまだ大きい。


「当たり前だろ。お前、チビなんだから。てか、降りろ。怪我する」


「大丈夫だよ」


一歩一歩、確実に足を前に進める。


修斗はため息をつきながらも、私の手を握ってゆっくり歩いてくれた。


「神様はね、修斗」


「神様?」


「うん。きっとね、一人一人に、何かしらの才能を授けてると思うんだ」


「才能」


「それに、自分で気づくか、他の人に見つけてもらうか。ほんとは自分で気づくのがいいと思うんだけど、自分のことって自分が一番よく分かってないでしょ?だから、迷うし悩むし。あっ!」


「そうだな」


バランスを崩して倒れそうになったところを、修斗にぐっと手を引かれてもとの体勢に戻る。


「修斗は、見つけてもらったんだよきっと。サッカーていう、才能を」


「見つけてもらったか」


修斗の顔に、少しだけ笑みが広がる。