君の隣~サッカーボールを追いかけて~

「里穂、熱9度あるんだけど」


お互いの親をほんとの親も同然に思ってる私たちは、お互いの親に対して特に敬語は使わない。


ベットから立ち上がろうとする修斗を、思わず服の袖を掴んで止めてしまう。


それに気づいた修斗が一瞬ん?という顔をしながらも、意味を理解したらしく少し笑って私の頭をなでてくれた。


またベットに座った修斗の手を手繰り寄せると、修斗から手を握ってくれる。


「わかった」


お母さんと会話をしてる修斗の声を聞きながら、私何してるんだろうと落ち込んだ。


風邪をうつしたくなくて帰ってって言ってるのに、それでも独りになるのが嫌で修斗を引き止めてしまってる。


弱いな私・・・


泣きたくもないのに、涙が出てくる。


熱のせいで熱くなった涙が、布団の上にポツンと落ちた。


「・・・うん。とりあえず、それまでここに居る。・・・いいよ別に。いつものことだし」


ハハっと修斗が笑う。


「・・・わかった。・・・俺は大丈夫。うつらないし。・・・じゃあね」


会話を終えた修斗が、パタンとケータイを閉じた。