君の隣~サッカーボールを追いかけて~

「なっ、里穂。お前、何泣いてんだよ」


「修斗が怒ってる~」


修斗は私のところに戻ってくると、涙で濡れてる頬を両手で包んだ。


「悪い、里穂。俺別に、怒ってないから」


「ほんと?」


泣いたせいで、肩がヒクヒク揺れる。


「心配して来たのに、里穂に追い返されてちょっと機嫌悪かっただけだ」


「だってそれは、うつさないようにって」


「分かってるけど、心配だったんだよ」


「ごめんなさい。いろいろと」


心配かけたのとデートに行けなくなってしまったのを、一気に謝った。


「里穂」


コツンとおでこ同士がぶつかる。


目の前にある修斗の顔は、優しく笑っていた。


「熱下がったらどこでも連れてってやるから、今は熱下げることだけ考えろ」