君の隣~サッカーボールを追いかけて~

「それ以上近づかないで」


「はぁ?」


私の声に、修斗の足が止まる。


「さっきからなんだよ一体」


「だって、うつるもん」


「大丈夫だって」


そう言うと修斗と私の距離は一気に縮まり、私の顔の目の前に修斗の顔があった。


「ダメだよ。修斗だって疲れて免疫力低下してるかも知れないんだよ。早く帰ってよ」


「大丈夫だって」


何を根拠にこの人は大丈夫だって繰り返すんだろう。


「里穂につく風邪菌は弱毒性だから、俺にはうつらないよ」


「なにそれ」


「体力のない里穂は、どんなに弱い菌でも身体がやられるってこと」


「そんなことないもん」


「はいはい。わかったから、ベット戻るぞ」