君の隣~サッカーボールを追いかけて~

このまま言い合いをしててもしょうがないと思ったのか、ドアノブがカチャンと音を立てて下に下りる。


慌ててこっちのドアノブを抑えた。


「おい里穂。引っ張んな」


「修斗こそ」


ドアが数センチずつ、外と中に動く。


ちらっと修斗の腕が見えた。


「ほんとに大丈夫なの。熱もそんなにひどくないし」


「んなわけないだろ。里穂が熱出すって、だいたい8度越えてんだよ」


うっ・・・さすが長年付き合ってるだけはある。


「大丈夫なの!」


「嘘つくな」


しばらく壁際の攻防戦。


「絶対入らないで!」


「・・・分かった」


一瞬の間の後、修斗は諦めたのか、部屋を遠ざかってく足音がした。