君の隣~サッカーボールを追いかけて~

家に居るのは今日は部活がないって言ってた廉だけだし、てっきり廉だと思って小さな声で呼びかけた。


「里穂、俺」


「えっ?修斗!?」


びっくりしてガバッと身体を起こした。


「入っていいか?」


「ダッダメ!」


ありったけの声で叫んで、急いでベットから立ち上がり、部屋のドアを背中で抑える。


このときばかりは、身体のダルさを忘れて。


「絶対入ってきちゃダメ!」


「なんだよそれ。心配して来てやったのに」


ドアの向こうから、修斗の不機嫌な声が聞こえる。


「うつるから帰って」


「顔くらい見せろ」


「ダメなものはダメなの」


「入るぞ」