君の隣~サッカーボールを追いかけて~

しばらくその様子を見守っていると、後ろから「里穂ちゃん」と聞き覚えのある声が聞こえてきた。


「おばさん。あっ、おじさんも隼人君も」


それは修斗の家族。


「まだ始まってない?」


おばさんが慌てて鞄からビデオカメラを取り出す。


「まだ大丈夫ですよ。アップが始まったばっかです」


「よかった~」


ホッと一息吐いて笑顔を見せたおばさんは、また鞄をゴソゴソあさり出した。


「これ見て」


そう言って取り出したのは、地元新聞のスポーツ欄。


「わー修斗アップだ~」


高校総体の結果欄に、ゴールを決めて喜んでる修斗の姿が写っていた。


「今日テレビでやるのも、録画してきたからね」


「わっおばさん、相当気合い入ってますね」


「当り前よ~全国大会の決勝なんて、そうそう出れるもんじゃないもの」