君の隣~サッカーボールを追いかけて~

「ねえ、修斗」


「なに?」


「背中、ぎゅってしていい?」


「はっ?何いきなり」


急に修斗の顔が、真っ赤になる。


「ダメ?」


少し顔を上げて、修斗を見つめる。


「里穂」


「なに?」


「あのな、その目はやめろ」


「私は何もしてないよ?修斗いっつも、その目やめろって言うけど」


そう答えると、修斗はガクッと肩を落とした。


「あーもういいよ。誰かに見つかる前に離せよ」


「うん!」


思いっきり修斗の背中に抱きつく。