君の隣~サッカーボールを追いかけて~

「うん。私たち幼なじみだから、修斗のお母さんが私の分のオレンジジュースも用意してくれるの」


「そうなんですか」


スポーツの後に果汁100%のジュースを飲むことは、疲労回復を促す。


修斗のお母さんは、こういうことをちゃんと調べてる。


修斗には隼斗(はやと)君っていう弟がいてバレーボールやってるんだけど、中1にして身長180センチという驚異の高さ。


「おばさん、って修斗のお母さんのことなんだけど、栄養のこととかちゃんと調べてて凄いんだよ」


「へー」


「里穂ちゃんのって毎回、修斗に渡してくれるみたい。私はそんなに動かないんだけどね」


「優しいお母さんなんですね」


「うん。おばさんって、すごく優しい人なんだ」


私は貰ったジュースを、お弁当が入ってる袋にしまった。


その後1時間くらいバスに揺られて、練習試合をする会場に着いた。


その間に、優実ちゃんといろんな話をした。


ほとんど、サッカーの話だけどね。


1時間は、あっという間だった。