君の隣~サッカーボールを追いかけて~

3回戦の次の日は、休養日。


3日間試合を続けた選手には、いい休みになったみたい。


準々決勝。


相手は去年総体優勝をして、2連覇を目指している高校。


前半が始まって15分。


35分ハーフだから、もう半分過ぎたことになる。


前半始まってからずっと、どことなく試合が落ち着かない。


激しく攻守が入れ替わって、どちらともリズムを掴みきれてない感じ。


そして前半20分、吉井君がゴールエリアで相手選手を倒してしまい、相手チームにPKが与えられた。


「あの倒れた子、Uー18の選手なんですよね?」


「うん」


隣にいる優実ちゃんが、私に聞いてきた。


相手の倒れた選手はUー18の日本代表。


Jリーグのユース選手で構成されている日本代表の中、高校の部活でサッカーをやっていながら唯一先発に名を連ねている選手。


つまり、めちゃめちゃ上手いってこと。