「いつもは20時半には帰って来るのに」


「今日はいつまでたっても帰ってこないから、心配したんだからね」


お母さんたちはかなり怒ってるらしく、なかなか小言が治まらない。


私と修斗は、ただ背中を丸めて怒りが落ち着くのを待つしかなかった。


「今度こんなに遅く帰って来たら、部活やめてもらうからね。いい、修斗」


「はっ?待てよ」


「里穂も同じよ」


「えっ?ちょっと」


あまりの衝撃発言に、私たちは言葉を失った。


「わかった?修斗、返事は?」


「はい」


「里穂も」


「わかりました」


「今度から、気をつけなさいね」


言いたいことを言い終わったのか、お母さんたちは話をしながら家に戻って行った。