君の隣~サッカーボールを追いかけて~

修斗が私に鞄を差し出しながら、ボソッと言った。


「でも落ちなかったよ?」


「はいはい。よくできました」


くしゃくしゃと私の髪をなでる。


「子供じゃないし」


「にしても、暗くなったよな」


見事に話の内容をすり替えられた。


「部活終わったのが19時半だから、そんなに時間たってないと思うよ」


「だよな」


手をつないで、来た道を戻り始めた。


「そういえば、修斗。自転車乗らないの?」


「自転車?」


「学校の登下校」


「ああ。やめた」


「なんで?」