君の隣~サッカーボールを追いかけて~

「ペンケースの中か?俺が取って来る」


修斗は私に風船を差し出すと、軽々と下まで下りて行ってしまった。


「これでいいか?」


「うん」


1分もたたないうちに、黒いマジックを持って修斗は戻ってきた。


「なに書く?」


風船を両手で挟む。


「最初は、これだろ?」


そう言って修斗は、丁寧な字で総体優勝と書いた。


「次は、これでしょ?」


修斗と持ってるものを入れ替えて、選手権優勝と書いた。


「最後は、これだろ?」


修斗の書いた文字に、思わず笑ってしまった。


「なに笑ってんだよ」


「違うの。嬉しくなっちゃって」