「してないことはない。けどそれより、楽しみの方が上だから」


「そっか」


「みんながここまで頑張ってくれたから。今日からは、俺がこのチームを引っ張る」


修斗の顔は、キリっと引き締まっていた。


「修斗なら、大丈夫だよ」


「おう」


「今日は、いい天気だね」


「そうだな」


太陽の光が、グランドの芝をキラキラ輝かせた。


「アップしてくる」


「いってらっしゃい」


修斗は私の頭を2回ポンポンと叩くと、他の選手と一緒にグランドに足を踏み入れた。


試合開始が近づいてくる。


心臓が、ドキドキいってる。


スタンドに座って、他の選手と一緒にホイッスルが鳴るのを待った。