「んーすっきり」


約1時間寝た私は、すっきりした気分でバスを降りた。


「髪、はねてる」


「えっ?」


慌てて髪をとかすと、修斗が私の後ろでくすくす笑っていた。


「もしかして、嘘?」


「さぁ?どうだろ」


修斗がニヤって笑った。


「バカ」


腰のあたりを、バシンと叩く。


「何すんだよ。これから試合するのに」


「修斗が悪いんでしょ」


荷物を持って、修斗と並んで歩きながら、スタジアムの中に入った。


「てか、緊張とかしないの?」


修斗からは、緊張感がほとんど伝わってこない。