君の隣~サッカーボールを追いかけて~

「なんなの、一体!」


修斗に対しても、そんな言葉使いになってしまう。


なんかもう、自分がヤダ。


「早く戻ろうよ。私だってやることあるし、修斗も練習しないといけないでしょ?」


ヤダもう。


痛いくらいに、唇を噛みしめる。


「やめろ。血が出る」


修斗の指が、私の唇に触れた。


「ふぇ・・・」


修斗に触れられたとたん、我慢してた涙が流れてきた。


「はぁ~」


ため息をついて、あきれたって感じの顔をして私を見てきた。


「お前、バカだろ?」


あっ、って思った瞬間には修斗に抱きしめられてた。


痛いくらい、強い力で。