君の隣~サッカーボールを追いかけて~

「頑張ったって、結果が出なくちゃ意味ないでしょ」


「わかってるよ」


「今度の模試で結果が出なかったら、部活やめて塾に行きなさい」


お母さんが、強い口調でそう言った。


「勝手なこと言わないでよ!部活やめないから」


それだけ言うと、バタバタと階段を駆け上った。


部屋に入ったとたん、流れる涙。


「ひどいよ」


私だって、頑張ってるんだから。


お母さんは、知らないだけだよ。


夜は仕事でいないときだってあるし。


私の勉強してる姿見てないから、そんなこと言えるんだ。


「うっ・・・」


なんだか無性に悲しくて、涙が止まらなかった。


私はしばらく、床に座り込んで泣き続けた。