君の隣~サッカーボールを追いかけて~

「これからもずっと・・・」


「えーなに?聞こえない」


修斗がボールを蹴るのと同時に話すから、よく聞こえなかった。


「なんでもねーよ」


「気になるじゃん」


「いつかまた、話してやるよ」


そう言って修斗はまた、ボールを蹴り始めた。


もう周りは真っ暗。


「修斗、そろそろ帰ろうよ」


「もう少し」


「やり過ぎだよ」


言っても意味ないね。


こういうときの修斗は、人の言葉なんて全く頭に入ってない。


暗いの、ヤダな。


自分の鞄を、ぎゅって抱きしめた。