ポンポンと、ボールを蹴る音がする。


それは規則正しく、同じ音がした。


「よかったですね。修斗先輩」


「うん」


ゴールデンウィーク明けの部活の時間。


グランドの隅には、ボールを蹴ってる修斗の姿があった。


忘れかけてた感覚を思い出すかのように、ゆっくりしたペースで。


そんな修斗を、私は少し離れたところで見ていた。


よかったね、修斗。


ここまで来るのに、何か月かかったんだろ?


ボールを蹴りたくて、いっぱいいっぱい我慢したよね?


これからは、思いっきりボール蹴れるよ。


今日からスタートだね。


修斗の第二のサッカー人生。


また一生懸命、応援するよ。