君の隣~サッカーボールを追いかけて~

「走ったらコケるぞ」


「そんなにドジじゃない」


「里穂は歩いてても走ってても、速度は変わらないからな」


「ひどーい」


「怒ってないで帰るぞ」


修斗が手を差し出してきた。


それをぎゅって握ると、修斗がゆっくり歩きだした。


修斗に引っ張られるように、私も動き出す。


「修斗、1年生の名前覚えた?」


「だいたいな」


「そっか。私もちゃんと覚えないと」


「今年は結構いい1年いるよ」


「そっか。じゃあ修斗、ポディション取られないようにしなとね」


「そうだな。最後の1年に、10番は譲れないし」


「レギュラーで出れそうな子いるの?」