でも、少し問題があるんだよね。


「里穂。終わったよ」


教室から、綾香が出て来た。


「どうだった?」


「推薦貰えるように、頑張ってって」


「そっか」


「なに?心配なの?」


「ちょっとね」


「里穂なら大丈夫でしょ?勉強出来るし」


「そんなことないよ」


「とにかく、中入って。先生待ってるから」


「うん」


綾香は私に手を振ると、部活に行ってしまった。


「先生、入っていいですか?」


ドアを少し開けて、教室の中にいる先生に確認する。