「わかんなきゃいい」


「なんでそうやって言うのよ」


「俺だけわかってりゃいいんだよ。つながないなら、しまうけど?」


修斗の手が、だんだん下に下がる。


「あっ、つなぐ」


慌ててその手を取った。


「お前、昼間っから恥ずかしくないの?」


「別に恥ずかしくないよ。昔からつないでたし」


「ふ~ん」


「修斗は恥ずかし?修斗が恥ずかしいんだったら、つなぐのやめる」


「少しな。でも里穂は、お子様だからな~俺と手をつながないと、歩けないんだろ?」


「そんなこと言ってない!」


「じゃあ、離そうかな?」


「意地悪」


「里穂からかうの、楽しいからな」