君の隣~サッカーボールを追いかけて~

「だって、去年の私たちがそうだったもん。ねっ、翼」


「そうだな」


翼部長が、苦笑いした。


「でも沙穂先輩、目が赤いですよ?」


「あっ、これは今さっき泣きそうになって。担任が一人一人に、言葉言ってくれたから」


「そうなんですか」


なんとなくだけど、翼部長と沙穂先輩からは大人の雰囲気が漂っていた。


もともと大人っぽい二人だったけど、それだけじゃない。


卒業して次のステップに進む覚悟ができた、そんな感じだった。


「それで?修斗。話ってなんだ」


「あっえっと」


修斗が私を見る。


そんな修斗に、私はゆっくりうなずいた。


「俺、キャプテンやることにしました」


修斗が、はっきりした声でそう言った。