君の隣~サッカーボールを追いかけて~

そう早口で言って、窓を閉めた。


襲うとか・・・なに考えてんの。


「廉、ご飯出来てないの?」


「母さんがもう間に合わない~って言って、仕事出てった」


「また・・・」


廉は、中学2年生。


やっぱりサッカーやってる。


私の住んでるところには、Jリーグのチームがある。


その影響か、サッカー人口はかなり多い。


「味噌汁は出来てるから、あとはお姉ちゃんに豚カツ揚げてもらってって」


「わかった。すぐやるから、下行ってて」


「早くしてよ」


そう言うと廉は、軽い足取りで階段を下りて行った。


「はぁ~」


廉が出て行ったあと、私は大きなため息をついてしまった。