「しょうがないな」


そう言って、私の頭をなでる。


「てかお前、起きてたのかよ」


「うん」


「じゃあ、全部聞かれてたってわけか」


恥ずかしそうに頭をかく修斗を見てると、こっちまで恥ずかしくなる。


修斗に手を差し出すと、握り返してくれた。


「好き?」


「好きだよ」


「ほんとに?」


「何回も聞くなよ」


修斗が照れた顔をする。


「そういえば、よく家に上がれたね」


「廉がしたし」


「そっか。廉、もう帰ってきてたんだ」