君の隣~サッカーボールを追いかけて~

「里穂、お前熱い」


「まだ熱あるもん」


「やっぱり」


修斗が私のおでこに手を当てる。


「修斗の手、冷たくて気持ちいい」


「そっか」


修斗は少し笑うと、私に部屋に戻るように指示する。


「病人はとっとと寝る」


「えー」


「文句言うな、バカ」


「バカじゃないもん」


せっかく恋人に昇格したのに、これじゃあ幼なじみのときと一緒じゃない。


仕方なく部屋に戻って、ベッドに入る。


「氷枕溶けてんじゃん。中身換えてこようか?」


「いい。ここにいて?」