君の隣~サッカーボールを追いかけて~

「それから、キスのこと。ごめんな、里穂」


謝らなくていいよ、修斗。


ほんとは、嬉しかったんだから。


ただそれが、意味のない行動だったってことが悲しいだけ。


「もうしないから。幼なじみやめるなんて言うなよ」


私だって、幼なじみでいたいよ。


「俺の隣に居ろよ、里穂」


居たいよ、私だって。


でも辛いよ。


修斗は私のこと、幼なじみとかし思ってないんでしょ?


私は、それ以上の感情を持ってる。


「里穂が俺の傍にいないと、お前守れないじゃん」


そうだね。


今まで近くにいたから、修斗は私を守ってくれてたんだから。


「また階段から落ちそうになったら、どうすんだよ。ボールが飛んできたら、よけられるのか?」