君の隣~サッカーボールを追いかけて~

修斗が静かにしゃべりだす。


頭と心が違うことを考えている。


頭は、修斗に帰ってって言ってる。


でも、心は。


心は、修斗の声を聞きたい。


会いたいって叫んでる。


それでも何か悪いことを言われるんじゃないかと思って、少しだけ布団を引っ張り、耳のあたりまで引き上げた。


一体修斗は何を話そうとしているの?


聞くのは、怖い。


修斗になに言われるか。


でも聞かなきゃいけないことのような気がして、そっと目を開け修斗の言葉に耳を傾けた。


「俺、昨日からジョギングし出したから」


修斗の声が、背中越しに伝わる。


「もう一回頑張るって決めた」


修斗・・・